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死後離縁と姻族関係終了について

 

「死後離縁」とは、養子縁組をしていた当事者の一方が亡くなった場合に、生存している養子(または養親)が、その死亡した養親(または養子)の親族との親族関係を終了させることをいいます。
家庭裁判所の許可が必要です。
 

「姻族関係終了」とは、夫婦の一方が亡くなった場合に、生存配偶者が、死亡配偶者の親族との関係を終了させることをいいます。
義理の父母や義理の兄弟姉妹との関係を法的に終了させ、縁を切りたいときに行います。

家庭裁判所の許可は不要です。市区町村への届出だけで出来ます。

 

では、順番にみていきましょう。

死後離縁とは

 

養子縁組をすると、養子または養親の一方が死亡しても、縁組の効力は続きます。

死後も続いている縁組の効力を消滅させるには、家庭裁判所の許可(死後離縁許可)を得た後、市区町村に養子離縁届を行う必要があります。
これを「死後離縁」といいます。

 

死後離縁の手続きができるのは、生存している養親または養子です。
養子が15歳未満の場合には、離縁した後にその法定代理人となる者(実父母等)が、代わって手続きを行います。
 

養親および養子の双方が亡くなっている場合には、死後離縁はできません。
 

 

死後離縁は、市区町村に届けた日から効力が発生します。
 

養子が死亡養親と死後離縁をすると、死亡養親の親族との親族関係が消滅します。
しかし、すでに生じた死亡養親の相続については影響がないので、死亡養親の遺産を相続することはできます。


 

なお、家庭裁判所は、養子が、養親またはその親族の遺産を相続しながら、養親またはその親族に対する扶養義務や祭祀を免れるためというように明らかに不純な理由に基づくときには、死後離縁許可を出しません。

 

離縁後の「養子の氏」については、縁組前の氏に戻り、それに伴って縁組前の戸籍に入ります。
ただし、夫婦共同縁組をした養親の一方のみと離縁した場合は、養子は縁組前の氏には戻りません。

 

なお、養子が縁組の日から7年を経過した後に離縁したときは、離縁の日から3カ月以内に市区町村に届出ることによって、縁組中の氏を引き続き称することができます。

 

「養子の子の氏」についてですが、当然には変更しません。
もし、親と同一の氏を称したいときは、家庭裁判所で「子の氏の変更許可」の
手続きをとる必要があります。

 

死後離縁の手続き

家庭裁判所に「死後離縁許可」を申立て、許可審判が確定した後に、市区町村役場に届出をすることが必要です。

 

(1)家庭裁判所への申立

申立人

生存している養親または養子

(養子が15歳未満のときは、離縁した後にその法定代理人となる者が、代わって手続きします。)

申立先 申立人の住所地の家庭裁判所
費用 収入印紙800円分(子一人につき)
必要書類

・申立書

・養親の戸籍謄本

・養子の戸籍謄本

(死亡している方の戸籍は、死亡の記載のあるもの)

(2) 家庭裁判所の審理・審判

申立てがあると、家庭裁判所では、書面照会・参与員による聴き取り・審問といった審理があり、「許可」または「不許可」の審判(裁判官の判断)がなされます。

 

その後、「許可」または「不許可」の「審判書謄本」が郵便で送られて来ます。
 

「審判書謄本」を受け取った日から2週間たつと、審判が「確定」します。
「審判書謄本」を受け取った日から2週間以内であれば、不服申立てをすることができます。


審判が「確定」した後に、当該家庭裁判所に「確定証明書」の申請をします。

 

この後、市区町村役場に死後離縁の届出をしますが、その時に死後離縁許可の「審判書謄本」と「確定証明書」が必要となります。

 

(3)市区町村役場への届出

届出人

生存している養親または養子

(養子が15歳未満のときは、離縁したとき後にその法定代理人となる者が、代わって手続きします。)

届出先

養親もしくは養子の、本籍地または所在地(住所地)の市区町村役場

届出期間

期間の定めなし

(届けた日から効力が発生します。)

必要書類

・養子離縁届(役所の窓口にあります。)
(成年2名の証人の署名が必要です。)

・家庭裁判所の死後離縁許可の「審判書謄本」および「確定証明書」

・届出人の本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポート等)


姻族関係終了とは
 

夫婦の一方が亡くなっても、生存配偶者は、死亡配偶者の血族(義父母や義兄弟姉妹など)との姻族関係が継続します。
死亡配偶者の血族との姻族関係を終了させたいときは、市区町村役場に「姻族関係終了届」の提出が必要です。

 

届出先は、生存配偶者の本籍地または所在地(住所地)の市区町村役場です。
 

届出できるのは、生存配偶者のみです。
死亡者の親族が手続きすることはできません。

 

必要なものは、
①「姻族関係終了届」(役所の窓口にあります。役所のホームページから取得することも出来ます)
②本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポート等)
です。

 

 

提出期限はありません。
市区町村役場に届けた日から効力が発生します。

 


「姻族関係終了届」をしても、氏や戸籍の変動はありません。
婚姻前の氏に戻すためには、市区町村役場に「復氏届」の届出が必要です。


「姻族関係終了届」をしたからといって、死亡配偶者の相続人であることに変わりはないので、死亡配偶者の遺産の相続はできますし、遺族年金の受給資格に影響はありません。
 


また、死亡配偶者との間に子どもがいた場合、子どもと、死亡配偶者の親族との関係は変わりません。
子どもは、死亡配偶者の父母の孫であることに変わりはないので、
父母の遺産相続を受けられます。
 

 

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