〒542-0012 大阪府大阪市中央区谷町7丁目4番31号 大南ビル2階
(大阪メトロ谷町線「谷町六丁目駅」4番出口より徒歩3分)
受付時間
成年後見制度と民事信託(家族信託)との違いとしては、次のようなものがあります。
成年後見制度 | 民事信託(家族信託) | |
---|---|---|
目 的 | 本人の保護 | 信託契約で自由に設定 |
開始と終了 | 本人の判断能力の衰えによって開始 | 信託契約で自由に設定 |
家庭裁判所からの監督 | 有 | 無 |
家庭裁判所への報告 | 有 | 無 |
報 酬 | 後見人や後見監督人への報酬が月額約2~6万円、本人の生存中ずっと必要 | 受託者報酬は、無料又は有料を自由に設定できる |
管理する財産 | 全財産 | 信託契約で自由に設定 |
資産運用や相続対策 | できない | できる |
身上監護 | 有 | 無 (但し、「家族として」行うことは可能) |
成年後見制度も良い制度です。
「判断能力が低下したご本人」を保護するための制度です。
本人保護のために、いろいろと家庭裁判所が関与して目を光らせてくれます。
しかし、利用されているご家族から、いろいろな不満の声が聞こえてくるのも事実です。
以下、成年後見制度について、ご家族から聞こえる不満について述べます。
<成年後見制度の不満①:本人のためだけの制度であること>
成年後見制度は、本人のためだけの制度です。
本人に判断能力があったなら、当然、長女が家を買う時には資金援助をしてくれたであろうという時でも、家庭裁判所はその支出を許可しません。
本人のお金は本人のためにしか、使えません。
<成年後見制度の不満②:資産は現状維持>
資産は現状維持が基本です。
資産運用をして資産を増やすことは、成年後見制度の目的ではないので、できません。
「自宅の隣の土地が安く売りに出ているので、購入しておいたら、将来、自宅と合わせてある程度の広さとなるので資産価値が上がる」と思われるときでも、隣の土地を購入することはできません。
相続対策などもできません。
<成年後見制度の不満③:報酬が毎月かかる>
成年後見人や後見監督人に専門家が選任された場合、報酬が、本人の死亡まで、毎月ずっとかかります。
報酬の額については、家庭裁判所が決めるのですが、成年後見人で月額2~6万円、後見監督人はその半額です。
特別の業務を行ったときには、上記の額に付加報酬が加算されます。
(ご参考 大阪家庭裁判所 成年後見人等の報酬のめやす )
<成年後見制度の不満④:家庭裁判所の監督を受ける>
成年後見人は家庭裁判所の監督を受けます。
毎年1回、家庭裁判所に財産状況等の報告をしなければなりません。
また、通常の業務と異なる特別なことをする時には、事前に、家庭裁判所と相談する必要があります。
本人保護のためにはメリットなのですが、ご家族にとっては、少し窮屈に感じられるようです。
2025/4/20
〒542-0012 大阪府大阪市中央区谷町7丁目4番31号 大南ビル2階
大阪メトロ谷町線「谷町六丁目駅」4番出口より徒歩3分/駐車場:隣と斜め前にコインパーキングあり
9:00~17:00
土曜・日曜・祝日(※事前予約で対応可能です)